ユミ&ソウスケ ふたりはまほうつかい!4 ホウキで飛ぶ練習をいたしましょう

【書籍情報】

タイトルユミ&ソウスケ ふたりはまほうつかい!4
ホウキで飛ぶ練習をいたしましょう
著者鋼雅 暁
イラストMIYU(原案)
レーベル詠月文庫
価格100円
あらすじ幼稚園と保育園がお休みのある日、ユミとソウスケはふしぎなおじいさんからホウキをプレゼントされました。
さっそく空を飛ぶ練習をする二人ですが……!?
ふたりはまほうつかい!シリーズ4さつめ!※この作品は、ストーリー原案でもあるMIYUちゃんの成長に合わせて、小学校修了程度~中学で習う一部の漢字も使用しております。

【本文立ち読み】

ユミ&ソウスケ ふたりはまほうつかい!4 ホウキで飛ぶ練習をいたしましょう
[著]鋼雅 暁
[イラスト・原案]MIYU

 

幼稚園と保育園が冬休みになった、ある日の午後。
ユミとソウスケが、日当たりのいいリビングのテレビでゲームをしていたら、知らないおじいさんが画面にいきなり出てきました。
「うわぁ、びっくりした」
「びっくりした……。ソウくん、この人知ってる人?」
「知らない」
「だよね……」
コントローラーを弟に渡したユミは「ソウくんは来ちゃダメよ」と言いながらそっと画面に近づきます。
画面の中のおじいさんは、黒いテーブルについて本を開いています。本の横には、大量の紙と羽ペン、黒いインクもあります。
白いふさふさのひげが、まるでサンタクロースのようです。
「……あの……こんにちは……」
ユミがおそるおそる話しかけると、ソウスケが「おねーちゃん、だめだよ!」とユミのそばに走ってきました。
でも、ソウスケの目も、好奇心でキラキラしています。
「おや……ユミちゃんとソウスケくんだね?」
ゆっくりと話しかけられて、二人は「はい!」と元気よく答えます。
「だれか、大人の人は近くにいるかな? 画面の前に呼んでくれると助かるのじゃが……」
リモート会議かな? とつぶやいたユミは、
「パパー、ママー! 知らないおじいさんが画面のむこうで待ってるよ!」
と大きな声でさけびました。

その声を聞いてあわてて走ってきたパパとママは、画面を見るなり「あっ!」と言いました。
「お久しぶりです」
と、パパが言うと、画面のむこうのおじいさんが大きくうなずきました。ママも「こんにちは」とごあいさつ。
どうやら、パパとママとおじいさんは、知り合いのようです。おじいさんとお話をするパパとママは、とても楽しそうです。
「あー……すばらしい『子ども魔法使い』であるユミちゃんとソウスケくんに……ビリーアンド魔法魔術学校からプレゼントじゃ」
おじいさんが、ぱちん、と指を鳴らした瞬間。
ユミとソウスケの目の前に、バサバサッ、といろんなものが落ちてきました。
ありがとうございます! と、ふたりの声がそろいます。
「おズボンとぼうし?」
ソウスケが手にしているのは、白い洋服と、三角にとんがったぼうしです。それぞれ2つずつ、あるようです。
「うわあっ! こっちはホウキだよ、ソウくん!」
2本のホウキは、勝手にぴょんぴょん飛びはねたあと、一本がユミの隣に並び、もう一本はソウスケの前で止まりました。
「ほうほう、ホウキの方で持ち主を決めたようじゃな。よし、合格じゃ」
合格? と、二人は声をそろえます。
「それはただのホウキではないぞ。空飛ぶホウキじゃ」
やったー! と、ユミが飛び上がりました。アニメや映画で、ホウキに乗る魔法使いの姿を見たことがあるのです。
「うわぁ……これに乗ると、お空が飛べるんだね」
「そうじゃよ。ただし……練習が必要じゃ。見ての通り、ホウキにも意思がある。自分が気に入らない乗り手の言うことは、きかないんじゃ」
そうそう、と言うように、ホウキたちがぴょんぴょんしました。ソウスケのホウキなど、勝手に部屋を飛び回ったあと、ソウスケを柄《え》の部分でツンツンとつついています。
「やめてー!」
けらけら笑うソウスケとホウキは、なんだか仲が良さそうです。
「えっと……よろしくおねがいします」
ユミは自分の隣にやってきたホウキに頭を下げました。するとホウキも、ぴょこ、と飛びはねてあいさつを返してくれました。

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